世界中のプロトレーダーが愛するFXツール、MetaTrader(メタトレーダー)。このMetaTraderには、現在「MetaTrader 4」(MT4)と「MetaTrader 5」(MT5)の2種類があります。残念ながら国内のFX業者ではMetaTrader4しか扱っていません。はたしてこの違いは何なんでしょうか。一つ一つ比較して見てみましょう。
MT5とMT4の比較表
MetaTrader5 | MetaTrader4 | |
---|---|---|
時間軸(タイムフレーム) | 21 | 9 |
テクニカルインジケーター数 | 38 | 30 |
オブジェクト数 | 44 | 31 |
指標カレンダー機能 | ○ | × |
板注文画面 | ○ | × |
ストラテジーテスター | マルチスレッド+多通貨+実際ティック | シングルスレッド |
時間軸(タイムフレーム)の違い
時間軸が12種類増えました。分足と時間足が増えたことで、生活リズムに合わせてチャートの監視ができそうです。
MetaTrader4の時間軸
1分足、5分足、15分足、30分足、1時間足、4時間足、日足、週足、月足
MetaTrader5の時間軸
1分足、2分足、3分足、4分足、5分足、6分足、15分足、20分足、30分足、1時間足、4時間足、6時間足、8時間足、12時間足、日足、週足、月足
MT4はそれぞれの時間足をダウンロードして管理していましたが、MT5ではまず1分足のデータがダウンロードされ、そこから上位足を作っていく形式になります。
テクニカルインジケーター数の違い
インジケーター数が増えました。
(以下、MT5で増えたインジケーター)
- Adaptive Moving Average(適応型移動平均)
- Fractal Adaptive Moving Average(フラクタル適応型移動平均)
- Average Directional Movement Index Wilder(ウェルズワイルダーの平均方向性指数)
- Double Exponential Moving Average(2重指数移動平均)
- Triple Exponential Moving Average(3重指数移動平均)
- Variable Index Dynamic Average(可変インデックス動的平均)
- Chaikin Oscillator(チャイキンオシレーター)
- Triple Exponential Average(3重指数移動平均)
注目インジ1 適応型移動平均線とフラクタル適応型移動平均線
移動平均の期間を自動で調整してくれるインジです。
2つのインジを同時に表示させせてみました。移動平均線が横に動いているときはレンジになります。
注目インジ2 Triple Exponential Average(TRIX)
一時期流行したインジケーターです。
今回はTRIXを平滑化してみました。ゴールデンクロスとデッドクロスでエントリーの判断をします。
自作インジケーターの数
プログラムができる人達が集まって、自分で作ったインジやEA、スクリプトをアップできる公式サイトがあります。無料のソースコードライブラリです。
かつてはMT4のインジ数が圧倒していた時期がありましたが、現在は逆転しています。そしてMT4に関する記事も2017年9月を境に更新が止まり、MT5記事しかアップされていません。メタクォーツ社はMT4からMT5への移行を着実に進めているのは事実です。
オブジェクト数の違い
オブジェクトの数も増えました。
- 矢印線
- エリオット推進波
- エリオット修正波
- 買いサイン
- 売りサイン
- ボタン
- チャート
- ビットマップ
- ビットマップレベル
- 編集
- イベント
- 長方形ラベル
- 矢印
注目オブジェクト1 チャート上にチャートを表示できるオブジェクト
短期足のチャートに日足などの長期足チャートを載せることができるようになりました。
銘柄も選べることができます。クロス円やドルストレートなど、まとめて表示が可能です。
注目オブジェクト2 チャートに画像を載せることができます
ビットマップ画像(拡張子が.bmpになっている画像)をチャートに表示することができます。
チャートの壁紙を変えることも可能。トレードの手法や鉄則などを書いた画像を作り貼っておくのもいいかもしれません。
- MT5はバージョンアップが繰り返され安定してきました。機能も充実しています。インジケーターやEAの数もMT4を超える勢いです。今後は国内でもMT5を扱う業者が出てくることは間違いないでしょう。
- しかし、MT5は複数のポジションは1つにまとめられ、しかも両建てができないシステムになっています。これが解消されない限り、MT4も使われ続けるのではないでしょうか。
- どんどんプロ仕様になってきていることが、果たして日本のユーザーにとって利便性につながっているのかが鍵となりそう。
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