ここでは、原油CFD取り扱い業者のスプレッドを徹底比較しています。
FXとは違い、CFDのスプレッドは基本的に変動制なので、当記事では各社の公式サイトまたは取引画面で確認できた調査時点の数値を掲載。
「WTI原油」の比較をメインとしていますが、数社で取り扱いのある「北海原油」のスプレッド比較も行っています。
また、原油CFDの「価格調整額」に関して気になる方も多いと思うので、その解説も掲載しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
原油CFDスプレッド比較表
早速、原油CFD取り扱い業者のスプレッドを比較してみましょう。以下では国内のCFD対応業者を対象として「WTI原油」のスプレッドを一覧比較。
「スプレッド」の項目には調査時点で確認できた数値を、「スプレッド変動幅」の項目には当サイトで確認できた最小値〜最大値を記載しています。
あくまで調査時点の情報にはなりますが、気になる方はチェックしてみてくださいね。
WTI原油CFD スプレッド比較表
CFD取扱業者 | スプレッド方式 | スプレッド | スプレッド変動幅 | 業者の特徴 | 公式サイト |
---|---|---|---|---|---|
GMOクリック証券 | 変動制 | 2.6 | 1.9〜3.0 | 店頭CFD取引高国内1位(※1) 大手ネット証券 |
詳細 |
IG証券 | 変動制 | 2.8 | 2.8〜10.0 | CFD17,000銘柄以上 原油ノックアウト対応 |
詳細 |
ゴールデンウェイ・ジャパン | 原則固定制 | 2.7(※2) | ー | 業界最狭水準スプレッド TradingView無料提供 |
詳細 |
GMO外貨 | 変動制 | 2.6 | 1.9~3 | TradingView無料提供 低水準スプレッド |
詳細 |
楽天証券(楽天CFD) | 変動制 | 3.0 | 2.0〜5.0 | 大手ネット証券 高機能アプリ「iSPEED」対応 |
詳細 |
楽天証券(楽天MT4CFD) | 変動制 | 8.0 | 1.4〜8.0 | 大手ネット証券 MT4対応 |
詳細 |
サクソバンク証券 | 変動制 | 5.5 | 2.0〜6.0 | CFD約9,000銘柄 プロ仕様ツール |
詳細 |
外為どっとコム | 変動制 | 2.6 | 1.2〜3.0 | 低水準スプレッドを実現 高機能ツール |
詳細 |
ヒロセ通商 | 変動制 | 2.8 | 2.8~3.8 | 人気FX業者のCFD 高性能取引ツール |
詳細 |
OANDA証券 | 変動制 | 4.0 | 3.0〜6.0 | MT4・MT5対応 | 詳細 |
(※:ゴールデンウェイ・ジャパン以外の「スプレッド」項目に記載している各社の数値は、2025年1月6日時点に公式サイトまたは取引ツールで確認した主なスプレッドです。「スプレッド変動幅」には公式サイトまたは取引ツール上で確認した変動幅を記載しています。最新の情報は取引画面でご確認ください)
(※1:2014年1月~2023年12月 日本証券業協会及び日本商品先物取引協会の統計情報よりGMOクリック証券調べ)
(※2:ゴールデンウェイ・ジャパンの上記スプレッドは終日原則固定・例外あり)
スプレッドの比較で補足としてお伝えしておきたいのが、CFD対応各社は、業者ごとにレート・スプレッド表記の桁が異なる場合がある、ということです。
例えば、GMOクリック証券の場合は上記のようなレート・スプレッドの表示となります。
一方で、IG証券のレート・スプレッドは上記のような表示。GMOクリック証券とは桁が異なります。
2社のスプレッド表記だけを見ると、GMOクリック証券の方がスプレッドが狭いように見えますが、そもそもレートの桁が異なるので当然と言えます。
そのため、当記事では桁を合わせた上でスプレッドの比較を行っています。具体的には、IG証券の数値に合わせる形式にしており、GMOクリック証券の場合は「0.03」を100倍して「3.0」としています。
CFD比較・特集記事一覧
- 業者比較(総合)
- スプレッド比較
- 取引単位比較
- 取引時間比較
- 最大ロット比較
- 個別株CFD
- PCツール比較
- スマホアプリ比較
- 日経225 × CFD
- ナスダック100 × CFD
- ゴールド × CFD
- 原油 × CFD
原油CFDのスプレッドは基本的に変動制だが…
冒頭で「CFDのスプレッドは基本的に変動制」とお伝えしましたが、実は、原則固定制を採用している業者も存在します。
当記事で紹介している業者の中で唯一、「ゴールデンウェイ・ジャパン(FXTF GX)」は原則固定スプレッドを採用。
原油と天然ガスに関しては原則固定スプレッドが終日適用されます。金と銀に関しては時間帯を絞って原則固定スプレッドを適用。
その上、比較表を見れば分かるように、他社と比べても魅力的なスプレッドを実現しています。
あくまで原則固定なので例外はありますが、原則固定かつ低水準スプレッドの環境で原油CFDを取引したい方は、ゴールデンウェイ・ジャパンがおすすめ。
北海原油のスプレッドは?
「北海原油」のスプレッドも比較してみたので、興味のある方はご参照ください。北海原油はWTI原油よりも取り扱っている国内業者が少ないです。
北海原油CFD スプレッド比較表
CFD取扱業者 | スプレッド方式 | スプレッド | 公式サイト |
---|---|---|---|
GMOクリック証券 | 変動制 | 4.9 | 詳細 |
IG証券 | 変動制 | 2.8 | 詳細 |
楽天証券(楽天CFD) | 変動制 | 4.0 | 詳細 |
楽天証券(楽天MT4CFD) | 変動制 | 3.0 | 詳細 |
ヒロセ通商 | 変動制 | 3.0 | 詳細 |
OANDA証券 | 変動制 | 3.0 | 詳細 |
(※:「スプレッド」項目に記載している各社の数値は2025年1月6日時点に公式サイトまたは取引ツールで確認した主なスプレッドです。最新の情報は取引画面でご確認ください)
原油CFDのスプレッドの確認方法
次に、原油CFDのスプレッドの確認方法もお伝えしておきます。
GMOクリック証券やゴールデンウェイ・ジャパンは、公式サイトにて参考値を公開していますが、多くの業者が取引ツール上で確認する仕様となっています。
公式サイトで参考レート・スプレッドを確認できる業者に関しては、「データ掲載ページ」の項目にリンクを貼っていますので、気になる方はご確認ください。
CFD取扱業者 | スプレッド確認方法 | データ掲載ページ | 公式サイト |
---|---|---|---|
GMOクリック証券 | 公式サイトにて参考レートとスプレッドを確認、もしくは取引ツール上で確認 | 掲載ページ | 詳細 |
IG証券 | 取引ツール上で確認 | ー | 詳細 |
ゴールデンウェイ・ジャパン | 公式サイトにて参考レートとスプレッドを確認、もしくは取引ツール上で確認 | 掲載ページ | 詳細 |
GMO外貨 | 取引ツール上で確認 | ー | 詳細 |
楽天証券(楽天CFD) | 取引ツール上で確認 | ー | 詳細 |
楽天証券(楽天MT4CFD) | 取引ツール上で確認 | ー | 詳細 |
外為どっとコム |
公式サイトでにてレートとスプレッドを確認(株価指数・商品)、もしくは取引ツール上で確認 | 掲載ページ | 詳細 |
OANDA証券 | 公式サイトにて参考レートとスプレッドを確認、もしくは取引ツール上で確認 | 掲載ページ | 詳細 |
(※:「掲載ページ」をクリックすると各社の公式サイトのスプレッド掲載ページに遷移します)
楽天証券(楽天MT4CFD)は「MT4」を、OANDA証券では「MT4」「MT5」を取引ツールとして採用しています。
MT4またはMT5のツール上でスプレッドを確認する場合は、気配値表示のウィンドウを右クリックして、ポップアップメニュー内からスプレッドの表示をオンにしてください。これでスプレッドの表示欄が追加されます。
MT4のスマホアプリの場合は、気配値画面の詳細モードで確認可能。MT5のスマホアプリでは、気配値画面の表示設定でスプレッドを追加すれば対応できます。
原油CFDの「価格調整額」に関して
原油CFDのスプレッドも気になるけれど「価格調整額」も気になる、という方は少なくないと思います。
FX取引でスワップポイントが発生するように、CFD取引では調整額が発生します。原油CFDの調整額は、業者によって「価格調整額」や「ファンディングコスト」などと呼称されています。
価格調整額はプラスになることもあればマイナスになることもあります。FXのスワップポイントと同じですね。
ただし、FXのスワップポイントとは違い、業者によって「特定の日だけ発生する場合」と「営業日ごとに発生する場合」の2パターンがあります。
特定の日だけ発生か?営業日ごとに発生か?
例えば、GMOクリック証券の原油CFDの場合だと、特定の日(価格調整日)のみ価格調整額が発生します。
上記画像は、GMOクリック証券のPC取引画面で確認できる、WTI原油の価格調整額の履歴になります。
発生日を見れば分かるように、「2023/11/13」「2023/10/13」など月に一度の頻度で調整額が発生しています。
この日をまたいでポジションを保有した場合は価格調整額が発生しますが、そうでない場合は発生しません。
ちなみに、GMOクリック証券では価格調整額の次回予定日も確認できます。
特定の日(価格調整日)をまたいで原油CFDのポジションを保有した場合に調整額が発生するのは、当記事で紹介している業者では「GMOクリック証券」「GMO外貨」が該当します。
一方で、楽天証券では各営業日をまたぐごとに価格調整額が発生します。
上記画像は楽天証券の公式サイトより抜粋した、楽天MT4CFDの商品CFDの調整額の履歴になります。
楽天証券のように、営業日をまたいでポジションを保有するごとに調整額が発生する、というパターンの業者が多いようです。
原油CFD 価格調整額のルール・確認方法一覧
以下の表に、各社の原油CFDの価格調整額に関するルール・確認方法をまとめてみました。参考にしてみてくださいね。
CFD取扱業者 | 価格調整額のルール | 価格調整額の確認方法 | 公式サイト |
---|---|---|---|
GMOクリック証券 |
価格調整日をまたいで建玉を保有した場合に価格調整額が発生 | 取引ツールで確認 | 詳細 |
IG証券 |
日をまたいで建玉を保有した場合にファンディングコストが日々発生(※1) | 取引ツールで確認 | 詳細 |
ゴールデンウェイ・ジャパン |
日をまたいで建玉を保有した場合にスワップポイントが発生 | 公式サイトで確認(直近データのみ) | 詳細 |
GMO外貨 |
価格調整日をまたいで建玉を保有した場合に価格調整額が発生 | 取引ツールで確認 | 詳細 |
楽天証券(楽天CFD) |
日をまたいで建玉を保有した場合に価格調整額が発生 | 取引ツールで確認 | 詳細 |
楽天証券(楽天MT4CFD) |
日をまたいで建玉を保有した場合に価格調整額が発生 | 公式サイトで確認 | 詳細 |
外為どっとコム |
日をまたいで建玉を保有した場合に金利調整額が発生 | 公式サイトで確認 | 詳細 |
OANDA証券 |
日をまたいで建玉を保有した場合に金利相当額が発生 | 公式サイトで確認 | 詳細 |
(※:原油CFDにおける各社の調整額のルールを掲載しています)
(※1:IG証券には期限なし銘柄と期限あり銘柄(先物)があり、期限なし銘柄ではファンディングコストが発生しますが、期限あり銘柄の場合はファンディングコストは発生せず、金利調整額などはスプレッドに含まれます)
ここでは原油CFDの調整額を取り上げていますが、CFDでは銘柄によって調整額のルールが異なります。
株価指数では金利相当額に加えて配当日に配当相当額が発生したり、株式CFDでは金利調整額と権利調整額が発生したり…。
各種調整額に関しては別記事で解説を行っています。興味のある方はそちらもご参照ください。
原油CFDのスプレッドで選ぶならココ!
最後に、「原油CFDのスプレッドで選ぶならココ!」ということで、おすすめの国内業者を厳選して紹介します。
気になった業者があれば、公式サイトまたは特集記事も参考にしてみてくださいね。
GMOクリック証券
CFD対応業者をスプレッドで選ぶならGMOクリック証券がおすすめ。
原油CFDをはじめ、ゴールド(金)や日経225なども低水準スプレッドで取引可能となっています。
当記事でも触れましたが、GMOクリック証券は各種調整額の分かりやすさもポイント。取引画面内で過去の履歴から次回の予定まで把握できます。
コストとは別になりますが、GMOクリック証券は原油CFDを「0.1枚」から取引できるのも特徴となっており、数百円から取引を始められるのもメリット。
また、GMOクリック証券はCFDでのスキャルピング取引にもおすすめ。同社のスキャルピングに関しては公式にも確認済みです。興味のある方は下記の特集記事もチェックしてみてくださいね。
IG証券
IG証券はイギリスに本拠地を置くIGグループの日本法人。
IG証券は17,000銘柄以上のCFD銘柄対応や高品質ツール提供なども魅力ですが、原油CFDなどの低水準スプレッドもメリットです。
IG証券の原油CFDではファンディングコストという調整額が発生するのですが、このデータは公開されておらず、実際に取引をした場合のみ取引履歴に表示されます。
ちなみに、IG証券は通常のCFDに加え、バイナリーオプションとノックアウトオプションでも原油の取引ができる珍しい業者。
ゴールデンウェイ・ジャパン
ゴールデンウェイ・ジャパンには「FXTF GX」と「FXTF MT4」の2つのサービスがあり、CFDに対応しているのは前者。FXTF MT4はFXのみ対応なのでご注意ください。
ゴールデンウェイ・ジャパンのCFDは原油を含む4銘柄のみ取り扱いとなりますが、原則固定スプレッドの採用は要注目。
前述の通り、原油を含めほとんどの国内業者がCFDにて変動制スプレッドを採用しています。そんな中で、原則固定スプレッドを採用している業者は貴重。
しかも業界最狭水準スプレッド。原油だけではなくゴールド(金)でも魅力的なスプレッドを実現しています。
GMO外貨
GMO外貨はGMOクリック証券と同じ、GMOインターネットグループに属する業者。GMOクリック証券と同じ「GMO」が頭に付いていますが、会社もサービスも別になります。
GMO外貨も原油CFDなどを低水準スプレッドで取引可能。あくまで変動制ではありますが、基本的には他社と比べても魅力的なスプレッドとなっています。
GMO外貨はGMOクリック証券と同じく、原油CFDにて価格調整日をまたいでポジションを保有した場合に限り、価格調整額が発生する仕様。
ちなみに、GMO外貨はTradingViewチャートを無料提供しており、高度な環境でCFD銘柄の分析ができるのもポイントです。
当記事では原油CFDに絞った比較を行っていますが、原油を含むCFD主要8銘柄のスプレッドをまとめて比較している記事も用意しています。
そちらの記事では、株価指数(日経225、ナスダック100、米国30、S&P500、FTSE100)と商品(金、銀、原油)のスプレッドを一覧比較。原油以外の銘柄のスプレッドも確認したい方はぜひご参照ください。
また、ゴールド(金)のスプレッド比較に特化した記事も公開中。そちらも参考にしてみてくださいね。
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