突然ですが、皆さまは「トレード日記」を付けたことがありますか?「トレード記憶」や「トレードノート」と呼ばれることもありますよね。最近ではブログやSNSなどを利用して、FXのトレード日記を書いている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
利益を得るために、自分の手法や考えがうまくいっているのかどうかを、記録を振り返って確認することは大事です。トレードの記録を振り返り、成功や失敗を分析することは、自身のトレード手法の改善に繋がります。
しかし、ほとんどの場合、やってみたけどなかなか続かなかったり、上手くいかなかったりするものですよね…。利用しているFX業者の取引画面などで、過去のトレード記録を見ることはできます。ですがそれだけでは、そのときどんなトレードをしたのか?ということを、後からすぐに知ることは難しいです。「なぜそこでエントリーしたのか?」「なぜ損切りができなかったのか?」
当ページでは、トレード日記の付け方を3つのポイントに分けて解説しています。さらに、トレードの記録を行うのに役立つ自動化ソフトや、FX業者が提供している便利なツール・アプリも紹介しています。
トレード日記を継続して付けていくことはなかなか簡単ではありませんが、毎日の地道な作業が後々になってきっと役立ってくれるでしょう。ぜひ参考にしてみてくださいね。
いくつかの国内FX会社にはトレードの履歴を自動で取って集計してくれるサービスがあります。
勝率、リスクリワード、プロフィットファクター、最大ドローダウン、売買比率など損益を自動で集計、計算してくれるので非常に便利です。
別記事にて5社のトレード利益の集計サービスを詳しく解説しています。当ページと合わせてぜひチェックしてみてください!
トレード日記の付け方「3つのポイント」
では早速、トレード日記の付け方について、3つのポイントに分けてご紹介します。トレードの記録を付ける際に参考にしてみてくださいね。
ポイント【1】記録媒体
何に記録するかですが、ノート派とパソコン派に分かれます。
ノート
- メリット・・・すぐに書いて記録できる。持ち運び自由。
- デメリット・・・チャートはプリントアウトして貼らないといけない。量が増えると過去をさかのぼるのが大変。
パソコン
- メリット・・・検索が使える。チャートもカラーで何枚でも保存OK。
- デメリット・・・ファイル管理が大変。データが消えたら全てが水の泡になる。
ノートにはノートの良さがあると思います。実際トレーダーさんでノートにしっかり書いて記録している方もいらっしゃいます。
しかしここではパソコンでの保存をお薦めします。理由は、チャートをたくさん保存できるのと、経済指標のキーワードで検索したいからです。例えば雇用統計の前後でどう過去にトレードしたのかなど知りたいとします。そうなると記録ファイルにその日の経済指標を貼っておけば検索してパッと出すことができます。
保存形式は自分のパソコンでテキストファイル、Wordファイル、HTMLファイルで保存。Excelに慣れている方はExcelでもいいと思います。数字を入力しただけで自動的に計算してくれるのは楽です。または、今ならブログでトレード記録を書いている人も多いです。公開してもいいですし、もちろん非公開もできます。便利なEvernoteで保存している人もいるはずです。
私個人としては、Wordファイルに書き込んで、書き込むことがない状態になったらpdfファイルで保存するようにしてます。
ポイント【2】何を記録するのか
まずは最低限必要な項目です。
- 記録した日付
- エントリーした日付と時刻、通貨ペア、タイムフレーム、どれだけのロット数か
- なぜエントリーしたのか、その理由。エントリーしなかった理由
- イグジットまたストップになった日付と時刻、通貨ペア、タイムフレーム
- 利益確定・損切りの理由
- その日の経済指標
- ニュース、重要人物の発言
- トレード時の心理状況
まずは見ているチャート画像を容量のことは考えずにそのまま保存するようにしましょう。
Windowsの場合
キーボードの[Print Screen]を押す
Macの場合
[command]+[shift]+[3]を同時に押す:デスクトップ全体をスクリーンショット
[command]+[shift]+[4]同時に押す:ドラッグで選択した部分
[command]+[shift]+[4]同時に押した後、[Space]:選択したウインドウ
ツールによっては画像保存できる機能を持ったものもあります。
画像を見てエントリー・イグジットした位置がぱっと分かればいいです。状況証拠を保存し、後々の分析のために役立てましょう。
ポイント【3】続けるためのコツ(自動化ソフト活用)
これが一番重要なポイントです。
どのようなトレードをするのかにもよりますが、記憶を継続するのには根気が必要です。週に1回ぐらいのトレードなら大丈夫でしょう。しかし1日に何回もとなると大変です。
そこでパソコンの力を借ります。それは自動化です。面倒な部分をパソコンに任せてしまいます。その方が時間の短縮になり効率的です。
「日記ファイルを開く」→「今日の日付を入力」→「画像を撮ってファイルに貼り付ける」→「すぐに書き込める段階にする」
「RocketMouse Pro」
自動化するためにはソフトが必要です。私が実際に使っているのは「RocketMouse Pro」という有料ソフトです。
プログラムの知識は必要ありません。パソコンでやってもらうことは場所を指定して、クリックまたはダブルクリックをやってもらうことです。それを実際にマウスで動かして記憶していけばいいだけです。比較的簡単に命令文を作ることができます。
主な流れ
- チャートは起動した状態にしておく
- RocketMouse Proファイルをダブルクリックして起動(以下自動化)
- チャート画像をキャプチャー保存
- 指定してあるWordファイルを起動
- 定型文の貼り付け
- 新しいページへ
- 日付を入力
- 画像の貼り付け(ここまで自動化)
- 記事を手動入力
- 閉じて保存ボタン押して終了
「UWSC」
他にも「UWSC」というソフトが有名です。
フリー版があります。これである程度のことはできてしまいます。使っている人も多いので、分からないことは掲示板で質問できるはずです。
その他、全てが面倒という方!パソコンのデスクトップを動画として記録するのはどうでしょう。ただ、録画したファイルの容量が大きくなるのがデメリットではありますが・・。
トレードを少しでも改善するためにはトレード日記は欠かせません。自分に合った方法を見つけ出し、続けられるような工夫をしてみましょう。
ここでひとつ本を紹介したいと思います。
「続ける」技術 著:石田 淳
この本を読んでトレード日記の自動化を思いつきました。続けるためにはどうすればいいのかきちんと分類分けされてて、具体的なやり方が書かれてある本です。一度読んでみることをお薦めします。
取引の記録・分析ツールが使えるFX業者は?
次に、トレードの記録を振り返る際に役立つ分析ツール・アプリを提供しているFX業者を紹介します。取引履歴を折れ線グラフや円グラフなどで視覚的に表示、勝率や最大ドローダウンといった詳細な情報を伝えてくれるなど、自身のトレードを客観的に見直すことができる便利なツールばかり。ユーザーの取引結果を分析してアドバイスをしてくれるようなサービスもあります!
自分にあったものを見つけ出して、取引スキルの向上にぜひお役立てください。
FX業者 | ツール名 | 利用できる機能 | 公式サイト |
---|---|---|---|
マネーパートナーズ |
トレードレポート(トレポ) | 取引データを数値化、アドバイス、取引スタイルを分析をまとめたレポートの提供 | 詳細 |
セントラル短資FX |
パーソナルレコード | 損益曲線(決済損益の累積推移)、勝率、プロフィットファクター、最大ドローダウンなどの過去データ表示 | 詳細 |
アイネット証券 |
取引分析 | 口座状況グラフと取引比率グラフ | 詳細 |
ひまわり証券 |
取引分析 | 口座状況グラフと取引比率グラフ | 詳細 |
FXブロードネット |
取引分析 | 口座状況グラフと取引比率グラフ | 詳細 |
DMM FXの「取引通信簿」
DMM FXでは各種取引ツールとは別に、マイページから「取引通信簿」を利用できます。取引通信簿には「トレード損益」、「銘柄別損益」、「年間損益」の3種類の機能が備わっています。視覚的に情報が把握しやすくて、期間を指定する際にカレンダーが表示される点や、プリントスクリーンで画像を保存したりできたりするのが便利。また、DMM FXでは取引通信簿とは別に、取引履歴や売買比率の確認などが行える「お客様情報紹介」というツールもあります。
マネーパートナーズの「トレードレポート(トレポ)」
マネーパートナーズでは「勝つためのトレード手法を身に付けていただきたい」というコンセプトで、「トレードレポート」略して「トレポ」という、独自のトレード手法分析ツールを提供しています。トレポはその名の通り、ユーザーの取引結果に応じたレポートを作成してくれるサービス。詳細な情報を数値として表してくれるのに加えて、その人の取引スタイルも分析してくれます。対象となる約1ヶ月の期間で、決済約定件数が50回以上の会員限定という条件つきですが、頻繁にトレードする方には有用でしょう。
セントラル短資FXの「パーソナルレコード」
セントラル短資FXではFXダイレクトプラスについて、それぞれの取引履歴に基づいた様々な情報をチェックすることができます。「損益曲線」では決済取引により生じた損益の状況を一目で把握できるようにグラフ化。表示期間の指定が行えて、「日別」表示では最大8週間、「月別」表示では最大3年の履歴を確認可能です。
同時に「統計サマリ」では、取引回数や利益・損失回数、勝率(%)、プロフィットファクター、平均保有時間、最大ドローダウンといった詳細な情報を数値で表示してくれます。
アイネット証券の「取引分析」
アイネット証券のFXサービス、アイネットFXにて利用できるダウンロードツールのi-NET TRADERでは「取引分析」機能を搭載。通貨ペアと期間を指定した上で、決済損益と売買損益、スワップ損益を閲覧できる「口座状況グラフ」、「取引比率グラフ」ではエントリー売買区分や利食い・損切りなど5種類の比率をチェックできます。とても見やすいデザインで扱いやすく、その様子は動画でも確認できます。まずは一度、使用している様子をチェックしてみてください。
初心者向けのFX勉強法や失敗談も要チェック!
トレード日記を付けて自分のトレードを振り返りFXの理解を深めていくことは非常に大切。さらに、自分で進めるFXの勉強と平行してFX会社が提供しているセミナーや現役トレーダーの失敗談を知れば自分のトレードに生かすことができます。FX初心者がさらにもう一歩上のレベルにあがるヒントがたくさん詰まっているので気になる方はぜひご一読ください。
ご協力よろしくお願いいたします。
コメント